経営計画書を作るとどんな効果やメリットがある?
どうも、中卒中小企業診断士のキタです。
経営計画書作成・・・面倒ですよね?
書いてもその通りにならないから作っても意味ない・・・と思われていますかね?
正直、僕も最初はそう思っていました。
ですが経営計画書の作成支援の仕事を続けている内に、計画書作成の意味を理解した上で作る計画書は非常に効果的だなと考えを改めさせられています。
今回は経営計画書の簡単な作り方と、計画書を作成するとどんな良いことがあるかについて解説していきます。
経営の方向性が見えてくる。
計画書作成前は自分自身の頭の中で自社の強みや弱み、課題などは分かっていると思いがちですが、いざ計画書を作ってみると、意外と忘れていたことや見えていなかった部分などが出てくることが多いです。
計画書作成は、作成するプロセスで自社の強みや弱み、課題が明確になってきて、より良い経営の方向性が見えてくる効果が期待できます。
また計画書という形で頭の中を見える化して残しておくことで、計画作成時の大切な考えを忘れずに済むという効果があります。
人の記憶は曖昧なもので、本当に大切なことでも意外と忘れます。
やるべきことが明確になる。
計画は行動につながって始めて効果が出るものなので、経営計画書には、 数値計画(数値目標)と行動計画(数値目標を達成するための具体的な行動と行動のスケジュール) の2点は必ず記載する必要があります。
あまり多くの行動を計画に入れると実行が難しくなるため、行動に優先順位をつけてやるべきことを明確化することも大切です。
いつ何をするのかが決まれば、後はその通りに行動してみるだけです。
計画通りにいかなかった場合の改善に活用できる。
経営計画書を作成しておけば計画どおりにいかなかった場合に、どこが悪かったかを分析することが可能になります。
また計画通りにいった場合は、計画の目標設定が甘かっただけかもしれませんので、目標を見直すと更に上を目指していくことが可能になります。
計画書を目印にして改善を繰り返していけば、どんどん経営は良い方向に進んでいきます。
計画書を作っていない状況で仮に黒字決算だったとしても、実はもっと良い結果を目指すことが出来ていたのかもしれません。
計画を作成していなければ、やっていることが上手くいっているか上手くいっていないか分析できないと思います。
従業員に方向性を示す
経営者の目指す方向性を、目に見える形で従業員に示すことが可能になります。
これによって、組織全体で同じ方向に向かって行動していける可能性が高くなります。
計画書で方向性を示す場合は、計画書を従業員がいつでも見られる状態にしておく等の工夫が必要です。
計画書を作っても、社長の机の中にしまい込んでいては、従業員に方向性は伝わりません。
文章ではなく言葉だけで方向性を伝えた場合、伝言ゲームのように間違えて伝わったりする可能性があります。
文章にしておけば常に同じメッセージを発信し続けることができます。
融資や補助金申請に利用することが出来る。
融資を受ける場合や補助金申請には、計画書の提出が必要になることが多いです。
経営計画書を作成していれば、内容を他の補助金等の計画書に活用することも可能です。
経営計画書の作り方
始めて計画書を作る場合は、どうやって作っていいかわからないという方も多いかと思います。
最初に作る計画書は、数値計画(数値目標)と行動計画(数値目標を達成するための具体的な行動と行動のスケジュール)の2点さえ記載されていれば、他社のパクリや、ある程度は適当なものでも全然大丈夫です。
下記の独立行政法人中小企業基盤整備機構の「経営計画つくるくん」を利用して無料で簡単につくることも出来ます。
僕も「経営計画つくるくん」を利用して計画書を作成してみましたが、短期間の数値計画と行動計画がなかったので、そこだけは書き足した方が良いと思います。
数値目標を立てる際の考え方としては、「その数値で事業が成り立つかどうか?」「目標値を頑張れば達成することが出来るか?」の2点だけを意識しておけばとりあえず問題ないかと思います。
効果的な経営計画とは
計画書は作成する過程で得られるものも多いですが、高い効果を得るためには計画書を作って終わりにしない事が大切です。
数値計画に関しては実績値と比べて目標を達成できたかどうかを確認し、なぜその実績値になったのかを分析して次の数値計画に活かしていくことが大切です。
また行動計画に関してはスケジュール通りに実行できたかを確認して、もし実行できていなければなぜできなかったのか?どうすれば実行できるのか?を考えていくことが非常に重要です。
前述した「計画通りにいかなかった場合の改善に活用できる。」 という部分ですね。
計画通りにいかなかったら、原因を分析したうえで次はどのような数値計画と行動計画を立てれば良いか考えて、計画を修正して実行する。
こうやって計画の実行と計画の変更を繰り返して行くことで、経営をどんどん良い方向に進めて行くことが出来るようになります。
計画書を作って満足、机の奥にしまい込んでいては効果が激減なので要注意ですね。